ダンベルは、筋肉にちょうどいい負荷をかけるのに便利なトレーニンググッズです。使い勝手や重さ、見た目はもちろん、生活スタイルに合わせたダンベルの選び方があるのです。今回は、ダンベルの理想的な選び方と、おすすめ10選をご紹介します。また、ダンベルを用いたトレーニング方法についてもご紹介します。
ダンベルの種類
ダンベルは、形式や材質によって、いくつかの種類に分けることができます。
形式による違い
まず最初に、形式による違いから見ていきましょう。ダンベルには「可変式」と「固定式」があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
可変式ダンベル
可変式ダンベルは、負荷重量を変えることができるタイプのダンベルです。一般的に、バーの左右に付ける重りの数を変化させることで、ダンベルそのものの重さを変えることができます。
可変式ダンベルのメリットは、重量を変えられるため負荷の強弱を変化させることができるという点です。
ダンベルを使って鍛えることのできる筋力は様々ありますが、部位によって求められる負荷は異なります。
より効果的なトレーニングのためには、可変式ダンベルのほうが合っていると言えるでしょう。また、重さが自由に変えられるため、家族との共用などにも向いています。
可変式ダンベルのデメリットは、金額面と安全面です。
可変式ダンベルは、固定式ダンベルよりも高価になりやすく、初心者が最初に購入するダンベルとしてはややハードルが高いと言えます。
また、可変式ダンベルはバーに対して重りが取り外し可能であり、固定具の締め方が悪かったり、経年劣化などでガタ付くようになったりすると、重りが外れてしまう危険性があります。
当然、外れた重りが足に落ちるなどした場合、怪我の原因になりますし、床や壁に傷を付けてしまうかもしれません。
適切な取り扱い、お手入れを行っていればトラブルを避けられますが、固定式ダンベルに比べるとトラブルは起こりやすいという点は指摘できます。
固定式ダンベル
固定式ダンベルは、負荷重量を変えられないタイプのダンベルです。一般的に想像される『鉄アレイ』型のダンベル、と言ったほうが分かりやすいかもしれません。
固定式ダンベルのメリットは、安価でコンパクトなものが多いという点です。
可変式ダンベルは、バー部分、重り部分、固定具など様々なアイテムが必要になるため、使わない重りも一緒に保管しておく必要があります。構造も複雑なものが多いので、その分価格も上がりやすくなってしまいます。
一方、固定式ダンベルは、ダンベル本体以外の付属部品はありませんので、必要以上の場所を取ることもなく、コストもかかりません。
固定式ダンベルのデメリットは、単体では負荷を変えられないという点です。
可変式ダンベルでもご紹介したように、ダンベルを使ったトレーニングでは様々な筋肉を鍛えることができますが、鍛える部位ごとに適切な負荷は異なります。しかし、固定式ダンベルは重さが変えられないため、かけられる負荷も一定となってしまうのです。
そのため、固定式ダンベルを使用しすべてのトレーニングに最適な負荷をかけようとすると、重さが異なる複数の固定式ダンベルを持つ必要があります。
また、トレーニングによって筋力が増し、これまで以上に負荷を上げようと考えたときなどでも、固定式ダンベルはその都度買い足していく必要があります。
- 可変式ダンベルはこんな人におすすめ!
- 全身トレーニングを行うのに適切な負荷をかけたい
- 家族などと共用したい
- 使用後、器具に付着した汗をきちんと拭き取るなどの手入れが行える
- 固定式ダンベルはこんな人におすすめ!
- 初心者で、まずはダンベルトレーニングを実践してみたい
- 基本的には自分ひとりしか使わない
材質による違い
ダンベルは、材質によって使用感が変わります。ダンベル選びの際にはぜひチェックしておきましょう。
アイアンダンベル
アイアンダンベルは、鉄で作られているダンベルです。
金属がむき出しになっているものも多く見受けられますが、防サビ加工が施されているものもあります。
また、ステンレス素材を使ってサビにくく加工しているものもあります。比較的安価で、シンプルな外観のものも多いようです。
使用感は悪くはないのですが、特殊な加工がなされていないものだと、ダンベル同士をぶつけてしまった時には大きな金属音が出てしまったり、汗の拭き残しからサビが発生したり、といった問題は生じやすいのも事実です。
特にサビのトラブルはダンベルの安全性や保管しやすさにも影響を及ぼします。サビの浮いたダンベルではトレーニングしたいという気持ちも半減してしまいます。
サビが発生しやすいかどうかについては、注意を払いたいところです。
また、全面が塗装なしの金属でできているタイプのアイアンダンベルの場合、グリップに滑り止め加工をしていないと手汗でダンベルがずり落ちそうになることがあるという点が問題として挙げられます。
アイアンダンベルを購入する際は、防サビ加工、グリップ部の加工をチェックしておくことをおすすめします。
クロムメッキダンベル
外見上はアイアンダンベルとそこまで大きく違いませんが、クロムメッキを施すことによってより光沢感が強くなります。
クロムメッキはサビに対して非常に強い耐性があり、アイアンダンベルよりもお手入れが簡単です。
使用に際しては、表面の加工を傷つけないように注意が必要です。
クロムメッキの下は鉄材になっている場合が多く、表面が傷つくと内側の鉄が露出して、そこからサビが発生する原因になってしまうからです。
一度傷ができてそこがサビてしまうと、サビの広がりによってメッキがはがれてしまう原因にもなります。
落下させたり、ダンベル同士をぶつけたりしないように気を付けましょう。
ラバーコートダンベル
表面をゴムで覆う加工を施したダンベルです。
外見はアイアンダンベルやクロムメッキダンベルと大きく異なり、カラフルなものが多くあります。
素材の特性上、全面をラバーコーティングしているダンベルは固定式です。重りの外側だけをラバーコーティングしている可変式ダンベルもあります。
ラバーコートダンベルは、主に鉄にラバーコーティングを施しています。そのため、ゴムの被膜が破れなければサビる心配はありません。
全面ラバー加工であれば汗や汚れを丸洗いすることもでき、衛生状態を良く保つことができます。
吸音性も高いのでアイアンダンベルなどと比べると、落としても生じる音は小さくて済みます。
デメリットは、金属感が薄まってしまうため見た目の『ダンベルらしさ』のようなものは感じにくいという点が挙げられます。
また、ゴムの素材によっては、ゴム臭が強く感じるものがあるかもしれません。
極度に高温や低温になるとゴムが劣化しやすくなる点にも注意が必要です。
ポリエチレンコートダンベル
ポリエチレンコートは、屋外に設置されているフェンスなどにも用いられる強力な耐水・耐薬品性のあるコーティング方法です。
ダンベルにおけるポリエチレンコートは、主に可変式ダンベルの重り部分に施されています。芯材は鉄、もしくはセメントが中心となっています。
ポリエチレンコートのダンベルは、耐水性が高いため汗を拭きとってのお手入れなどが簡単になります。
また防音性もあり、金属同士の衝突音などを軽減させることができます。
衝撃に対しても比較的安定しているコーティングではあるのですが、紫外線にさらされると劣化しやすいという点があげられます。
屋外環境でも使えるようなコート材のため、屋内で激しく劣化するとは考えにくいですが、保管場所はできるだけ直射日光の当たらない場所を選ぶといいでしょう。
ウォーターダンベル
ダンベルには鉄材が使われていることが多く、どのようにサビにくくするかが課題のひとつとなっています。また、可変式ダンベルにおける安全性を高く保つために様々な工夫が施されています。
それらの課題を一挙に解決できるアイテムとしてウォーターダンベルが挙げられます。
ウォーターダンベルは、ボトル状、またはバッグ状になった重り部分に水を入れることで負荷量を変えることのできる可変式ダンベルです。
中に入っている素材は水、外側の素材は耐水性なので、サビを心配する必要はありません。
変形可能なバッグ状のウォーターダンベルであれば、万が一足の上に落としたとしても大きなケガには至りにくいでしょう。
さらに、使わないときには水を抜いておけば、軽くて持ち運びにも便利です。
メリットの多いウォーターダンベルですが、水の入れ具合によって重量が変わってしまうため、具体的に決まった負荷量でトレーニングしたい人にはあまりおすすめできません。
見た目も、一般的なダンベルとは少し違うため、アイテムの外観にこだわりのある人にはデメリットになります。
その他にも、特殊コーティング・メッキを施しているダンベルはあります。
いずれも防サビ性能を高めたり、外観を良くしたりするために行われている加工です。
自分に合ったダンベルの選び方は?
このように様々な種類のあるダンベルですが、どのような点から自分に合ったダンベルを選べばいいのでしょうか。
適切な重さ
負荷量というのは、とても重要な要素です。
一般的に、筋トレ初心者の男性の場合、ダンベル1つで10~20kg程度、筋トレ初心者の女性であればダンベル1つで5~10kg程度のものが最適と言われています。
腕など、比較的小さめの筋肉を鍛える際には軽負荷のものを選び、太ももや胸などの大きな筋肉を鍛えるときには重負荷のものを選ぶことで、より適切なトレーニングができます。
筋トレ初心者の男性で固定式ダンベルのみを購入しようと考えているのであれば、まずは10kgのダンベルを購入することをおすすめします。
可変式ダンベルを購入するのであれば、10~20kgの範囲が設定できるものが理想です。筋力に自信がない場合は、これよりも軽いものからスタートしてみてください。
同様に、筋トレ初心者の女性で固定式ダンベルのみを購入しようと考えているのであれば、5kgのものから始めるといいでしょう。
グリップの握りやすさ
ダンベルを選ぶときに見落としてはいけないのは、グリップの握りやすさです。
特にアイアンダンベルの場合はグリップの素材、加工がどうなっているのかについてチェックしておく必要があります。
バー部分があまり細すぎたり、太すぎたりすると、うまく握ることができません。
手の大きさ、指の長さにもよりますが、直径40mm以上になるとダンベルとして使うには力が入りにくくなるかもしれません。
身の回りにある棒状のものを握ってみて、力の入りやすい理想の太さを確認してみてください。
また、可変式ダンベルの場合は、ダンベルに取り付けるための重りに空けられた穴の直径が28mmとなっているものが一般的なため、シャフト部の直径が28mm、グリップ部が28mm前後の直径となるバーが付属しているダンベルを選ぶといいでしょう。
サイズ感
収納する際や、使用時のサイズ感も非常に重要です。
重たくなるほどダンベルサイズも大きくなるのは仕方ありません。しかし、そのなかでも素材を工夫することで、よりコンパクトで重たいダンベルにすることもできます。
また、形状が工夫されていて、可変式ダンベルでも場所を取りにくい設計にしてあるものもあります。
自室でダンベルを補完できる場所のサイズを考えて、どれくらいのサイズのものが理想かを考えておきましょう。
おすすめのダンベル10選
それでは、実際におすすめのダンベルを10種類ご紹介します。
固定式ダンベル
まずは、固定式ダンベルを4つご紹介します。
固定式ダンベルは「ダンベルを使った筋トレを始めてみたい」という人におすすめです。
【MOJEER】ダンベル2個セット
全面をポリ塩化ビニル(ソフビ)コートにした固定式ダンベルで、重さは1~10kgの範囲で選べます。ピンク、赤、オレンジ、青、紫、黒のカラーバリエーションがあり、ダンベルでありながら、空間に溶け込みやすいインテリア性も考えられています。
これから筋トレを始めようという男性であれば10kgのもの、女性であれば5kgのものがおすすめです。
- 10kg・黒
- 5kg・青
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【BeryKoko】ラバーダンベル2個セット
全面をラバーコートにしたダンベルです。重さは1~10kgの範囲で選べ、各重量によってカラーリングも異なります。
10kgの黒いダンベルはシンプルな見た目で室内に置いても主張しすぎず、空間と調和してくれます。
これから筋トレを始めようという男性であれば10kgのもの、女性であれば5kgのものがおすすめです。
- 10kg・黒
- 5kg・紫
【Umi】ダンベル2個セット
Amazonブランドのダンベルです。ネオプレンというゴム素材でコーティングされており、滑りにくいテクスチャ加工が施されているのがポイントです。
こちらも重量ごとにカラーバリエーションが異なり、10kgは黒、5kgは青となっています。
- 10kg・黒
- 5kg・青
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【FitElite】HEXダンベル2個セット
固定式ダンベルでより本格的なトレーニングを目指す人には、FitEliteのHEXダンベルがおすすめです。
こちらは、重り部分をラバーコーティングしているダンベルです。シャフト部は金属ですが、滑りにくいようにグリップに加工が施されています。
重量も3~30kgと充実したレンジがあります。
10kgではやや物足りない人は、ぜひ15~20kg程度のダンベルでトレーニングを行ってみましょう。さらに負荷を上げたい人は、25kgのものを使ってみてもいいかもしれません。
可変式ダンベル
次に、可変式ダンベルのおすすめを6種類ご紹介します。
可変式ダンベルを選ぶ際のポイントは主に2つです。
自分のトレーニングに使いたい負荷重量がカバーされているか、加工が自分にとって理想的なものか、この2点を中心に、チェックしてみてください。
【Bodytech】PEコーティングダンベル
シンプルなポリエチレンコートの可変式ダンベルです。
2.5kgのシャフトが2本、1.25kgのプレート4枚、2.5kgのプレート4枚がセットになっています。
2本を均等な重さにしようとすると最大10kg、1本を最大まで重くしようとすると17.5kgまで設定することが可能です。
ポリエチレンコートの内側はセメントとなっているためサビの心配は少なくて済みますが、鉄材のものに比べてサイズ感は大きめです。
【ATIVAFIT】可変式ダンベル
2.5~12.5kgの5段階調整が可能な可変式ダンベルです。
台座のプラスチックケースの上に乗せた状態であれば、ハンドル操作のみで簡単に重量が変えられる点が大きな魅力となっています。
また、滑りにくい加工の施されたグリップで、安全にトレーニングすることが可能です。
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【MOJEER】収納ケース付きダンベル
収納ケースが付いた可変式ダンベルです。
30kgのダンベルであれば、2.5kgのウエイト8個、1.25kgのウエイト4個、0.5kgのウエイト4個、シャフト2個と延長用シャフト1個が付属しています。
最大で片側15kg程度のダンベルとして使用できるほか、延長用シャフトで結合して30kgのバーベルとして使用することも可能です。
シャフト軸の長さの都合上、片手分のバーにすべてのウエイトを付けることは難しいので、注意しましょう。
【Wolfyok】ダンベル
1.3kgのシャフト2本、1.25kgのプレートが4枚、2.0kgのプレートが4枚、2.5kgのプレートが4枚、3.5kgのプレートが4枚、ジョイント用のシャフトが1本のセットとなっています。
片手1.3~19.8kgのダンベルとなり、バーベルにすることで最大40kgまでの重さを出すことができます。
グリップ、ウエイトの穴が共に25mm程度とやや小さめに作られています。
ウエイトの外側にはポリウレタンコーティングが施されており、床や壁などを傷つけにくい仕様となっています。
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【iROTEC】アイアンダンベル
2.5kgのシャフト2本、1.25kgのウエイト4枚、2.5kgのウエイト4枚、5.0kgのウエイト8枚がセットになったダンベルです。片手分で2.5~30kgまでの負荷をかけることができます。
アイアンダンベルではありますが、ウエイト表面にブラックマット塗装が施されており、サビにくい構造になっています。
金属バリなどが生じているものもある、というレビューもありましたので、手がチクリと痛むようであれば、トレーニング用の滑りにくいグローブなどを併用することをおすすめします。
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【KDST】ウォーターダンベル
片手最大8kgまでの調整できるウォーターダンベルです。
バッグタイプなので素材自体が柔らかく、万が一体の上に落してしまったり、床や壁にぶつけてしまったりしてもダメージは小さく抑えることができます。
水を入れる量次第で微調整も可能なので、負荷量を少しずつ調整したい人におすすめです。
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自宅で簡単にできるダンベルトレーニング方法
実際に、ダンベルを使ってできる筋力アップのトレーニング方法についてご紹介します。
なお、どのトレーニングの場合も、繰り返す回数には目安があります。筋肥大を目指す場合は10回程度、筋持久力をアップさせたい場合は20回程度です。
どちらも「もう1回は同じ動きができない」程度の負荷をかけるのがポイントです。
【上腕二頭筋】ダンベルカール
ダンベルカールは、主に腕の筋肉を鍛えるために行うトレーニングです。基本的なトレーニング方法である、スタンディングダンベルカール(立った状態でのダンベルカール)のやり方を確認しましょう。
- 足を肩幅程度に開く
- ダンベルを両手に握り、手首を前側に向ける(90度外側に腕をひねる)
- 息を吐きながら1~2秒かけてゆっくりダンベルを持ち上げる
- 息を吸いながら1~2秒かけてゆっくりダンベルを下す
- 3~4を繰り返す
- 片腕が終わったら、反対の腕も同様にトレーニングする
連続して同じ腕のトレーニングを行う場合は、1分程度のインターバルを設けましょう。
ダンベルカールの動きの中で気をつけたいのは、「反動をつけすぎない」「勢いよく下ろさない」という2点です。
反動をつけてダンベルを持ち上げる動きを行うと、目的以外の筋肉を使ってしまいます。
特に振り子のように大きく腕を前後に揺らし持ち上げるような動きを行うと、肘関節にダメージを与えてしまう可能性もあるので注意しましょう。
上体を反らせてダンベルを持ち上げる動きも、上腕より背筋を使っている状態になるので気を付けてください。
また、勢いよく下ろしてしまうと、こちらも肘関節に悪影響を及ぼしかねません。
【三角筋】ダンベルショルダープレス
ダンベルを用いたショルダープレスは、肩幅を出す三角筋を鍛えることができるトレーニング方法です。
角度を変えられるトレーニング用可変式シートを用いた方法もありますが、よりシンプルな、イスに垂直に座った状態での方法についてご紹介します。
- イスに垂直に座り、背もたれに背中を付ける
- ダンベルを両手に握り、肘を90度に曲げて、胸を開く
- 肘は肩よりも少し下げた位置から開始する
- 息を吐きながら1~2秒かけてゆっくりダンベルを真上に持ち上げる
- 持ち上げきったところで肩の筋肉を収縮させていることを意識し少しホールドする
- 息を吸いながら1~2秒かけてゆっくりダンベルを下す
- 4~6を繰り返す
ショルダープレスは、三角筋を鍛えるのにぴったりのトレーニングですが、同時に関節炎などのトラブルにも巻き込まれやすいため、あまり重量を上げすぎず、ほどほどの負荷でセット回数を増やすことをおすすめします。
【広背筋】ダンベルプルオーバー
ダンベルを用いて背中の筋肉を鍛えるには、ダンベルプルオーバーがおすすめです。
トレーニング用のベンチがある場合は、それを用いることが理想ですが、ない場合はベッドなどでも行うことができます。
- 左手の甲に右手のひらを重ねて両手の親指と人差し指で輪を作り、ダンベルを持つ(握るのではなく、両手に引っかかっている状態にする)
- ベンチに仰向けに寝て、肘を伸ばしてダンベルを顔の前に持ち上げる
- ダンベルを移動させる方向は頭の上側に、半円を描くような形で動かす
- 息を吸いながら1~2秒かけてゆっくりダンベルを下す
- 息を吐きながら1~2秒かけてゆっくりダンベルを上げる
- 4~5を繰り返す
ダンベルを縦方向に動かすような意識をもって動かすと、正しいフォームになりやすいです。
筋肉で維持できないほど重たいダンベルを使ってしまうと、頭の後ろ側に強く引っ張られてベンチから落ちる危険性もありますので、初めのうちは少し弱い負荷で繰り返しトレーニングすることを意識しましょう。
また、ダンベルプルオーバーは、顔のすぐ上にダンベルが来るトレーニング方法なので、ほかのトレーニングよりもさらに、注意してダンベルが滑り落ちないように気を付けてください。
【脊柱起立筋】ダンベルデッドリフト
背筋をまっすぐ伸ばすために必要な脊柱起立筋も、ダンベルを用いてトレーニングを行うことで効率的に鍛えることができます。
- ダンベルを両手に持った状態で、肩甲骨を寄せて肘を伸ばし、肩幅に足を開いてまっすぐ立つ
- 息を吸って止める
- ダンベルを太ももの前に下げながら、膝を曲げてお尻を突き出す
- 3のとき、背筋はまっすぐ伸ばしたまま、膝がつま先より前に出ないことを意識する
- 溜めていた息を吐いたあと吸って止めて、1の状態にまで体を起こす
- 1~5を繰り返す
ダンベルデッドリフトでは、脊柱起立筋のほかに、僧帽筋、広背筋、大殿筋、ハムストリングスなど、様々な筋肉を一度に鍛えることが可能です。
ダンベルデッドリフトのポイントは、ステップ4の注意事項です。特に背中が丸まってしまうとトレーニング効果は大きく落ちてしまいますので、注意してください。
【内転筋】ダンベルサイドランジ
なかなかトレーニングしにくい太ももの内側も、ダンベルを使って効果的にトレーニングしましょう。
- つま先を前に向けた状態で足を肩幅の1.5倍程度まで開く
- ダンベルを両手に持ち、背筋を伸ばしたまま前傾姿勢になる
- 右の膝のみを曲げ、ダンベルを肩の真下からずらさず、息を吐きながら体を右斜め下に沈める
- 息を吸いながら2の姿勢に戻る
- 左の膝のみを曲げ、ダンベルを肩の真下からずらさず、息を吐きながら体を左斜め下に沈める
- 息を吸いながら2の姿勢に戻る
- 3~6を繰り返す
左右に体の重心を移動するような形でのトレーニングです。右膝を曲げているときは右足に体重を乗せ、左膝を曲げているときは左足に体重が乗ります。
重心を移動させたときに膝が外側を向かないように意識すると、高いトレーニング効果が得られます。
最初は低負荷のものから。慣れたら少しずつ重くしていこう
ダンベルでのトレーニングは、初心者の男性の場合10~20kg程度から始めるのがいいとされています。
しかし、人によってはもっと低負荷のものでも充分トレーニング効果が得られるでしょう。
まずは低負荷のものから始め、正しいトレーニングの動きや筋肉の使い方に慣れてから、徐々に負荷を上げていくことをおすすめします。
特に初めのうちは、トレーニングによって鍛えられている筋肉を意識することが難しく、間違ったやり方になってしまうことが少なくありません。
フォームが崩れると、期待しているトレーニング効果が得られないばかりでなく、関節を傷めてしまう原因にもなるので気を付けましょう。